ファイナル・カット

ファイナル・カット

SFサスペンス。近未来、人々の脳には生涯の出来事を記憶できるチップ“ゾーイ”が埋め込まれ、死後に取り出して追悼会で上映していた。チップの編集者・アランは大企業社長の未亡人から、ある依頼を受けるのだが…

ライフログ(参照)というものに関心が集まる現代。この映画は地味ではあるが、その行く末を暗示しているのかもしれない。

チップの記録と自分の記憶とが違っていてショックを受ける遺族が居たり、チップの不具合から起きる、夢と現実の混合で美しい映像が記録されたりという細かい演出に感心する。何より、この地味な役にロビン・ウィリアムズを起用したことが素晴らしい。

監督オマール・ナイームは、これ以外の作品を撮っていないのかな?

パンズ・ラビリンス

パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD]

1944年のスペイン内戦で父を亡くしたオフェリア。ある日屋敷の近くのうす暗い森の中に秘密の入り口を見つけた彼女は、妖精の化身である虫たちに導かれ迷宮の世界へと足を踏み入れる…

何と陰惨で残酷なファンタジーだろうか。劇薬のような作品だった。圧倒的な現実からの逃避としてファンタジーは存在する。そう確信させられるような作品。暗澹とした雰囲気、大人たちの非情、その先に描かれる美しい映像。

全てがたまらなく自分好み。戦時中という背景と悲惨な現実が「ヒトラー」を、不気味で暗い雰囲気で「デリカテッセン」と「裸のランチ」を、そして美しく想像豊かな映像で「ザ・セル」を連想した。

ハート・ロッカー

映画「ハート・ロッカー」公式サイト

あらすじ

2004年夏、イラク・バグダッド郊外。アメリカ軍爆発物処理班・ブラボー中隊のリーダーに、ウィリアム・ジェームズ二等軍曹(ジェレミー・レナー)が就任する。まるで死への恐怖などないかのように遂行されるジェームズの爆発物処理の様子に、仲間のサンボーン軍曹(アンソニー・マッキー)らは不安を抱くようになり…

よくできたアメリカ視点の戦争映画。の一言。

例えば、「フルメタルジャケット」は訓練と戦場による人の「変化」を、「プラトーン」は密林での泥沼の「恐怖」を、「メンフィスベル」では戦場で芽生える「友情」を。この映画では、爆弾処理を中心に「緊張」を描いている。ストーリー性を極力排除し、現実味を追求することで、その緊張感を存分に伝える。

ちょっと面白く思ったのは、あまり反戦の訴えを感じないこと。極限の緊張は人を壊す、または虜にしてしまう。冒頭の「戦争は麻薬だ」という言葉がこの映画のテーマそのものなのか。

史上最低興行のアカデミー作品賞という話題性だけで観に行くのはあり。この緊張は劇場でぜひ。ただし「リアル」を売りにしているこの映画、PG-12 指定では少し甘いのでは?と思うシーンもあるので気をつけて。あと後半の夜のシーンは蛇足だと思う。Blu-ray は買わない。

午前十時の映画祭がすごい

午前十時の映画祭

1950年~70年代を中心とする外国の傑作娯楽映画50本。2010年2月6日(土)から、1作品/1週間で全国の映画館にて上映。素晴らしい企画!例えDVDで持っていても、スクリーンで観ることが映画の醍醐味。

さすがに毎週必ず行くのは無理として、10本だけピックアップしてみた。

雨に唄えば、アラビアのロレンス、クレイマー、クレイマー、ゴッドファーザー、ショーシャンクの空に、十二人の怒れる男、スティング、戦場にかける橋、大脱走、2001年宇宙の旅、羊たちの沈黙、フィールド・オブ・ドリームス、ベン・ハー、ライトスタッフ、ライトスタッフ…

10本でおさまってないよっ!ああ何て贅沢な悩み。

THIS IS IT

THIS IS IT」観た。涙ちょちょぎれた。

THIS IS IT

マイケル、世界トップクラスのアーティスト、超一流スタッフが作り上げた最高峰のステージを観ることができる。ただし「現時点」での。これリハーサルなのよね、信じられないクォリティ。人を感動させるものを創りあげるってすごい事だと改めて知る。マイケルは天才で、それ以上に努力の人で、L/O/V/Eな人だった。

予定をこじ開けてもう一回観たいな。あと早くDVD出して。

ハプニング

ハプニング
M・ナイト・シャマラン
★★★☆☆
Masamichi Shimomura

M・ナイト・シャマランの味がよく出たサスペンス。終末の暗い雰囲気を上手に描いている。「出来事」に対する「理由」は頭の中で補完した方が面白いこともあるって見本のような作品。それ故の酷評も多いようだけど、彼の他作品に比べれば判りやすいと思う。

クローバーフィールド/HAKAISHA

クローバーフィールド/HAKAISHA
マット・リーヴス
★★★☆☆
Masamichi Shimomura

日本の怪獣映画をリスペクトして作られたパニック・ムービー。ポイント・オブ・ビューを利用した演出が楽しめる。クリーチャーの造詣は好み。もう少し背景設定があった方が良い。

スピード・レーサー

スピード・レーサー
ウォシャウスキー兄弟
★★★★☆
Masamichi Shimomura

最高に楽しい娯楽映画。映画館で観て、Blu-Rayも買った。半端なくポップでスピーディな映像が魅せる。良い意味で酔う。テーマは「お金より大切なものがある」「家族愛」など、とってつけたようなものだけど、それがまたストレートで良いのであった。