おしゃれと言われたい

毎年いつも思う。去年の今頃、自分は何を着て生活していたのだろうと。それも暖かい季節なら良いが、寒さは健康(命)にかかわるので危ない。

そんな訳で今日は早めに仕事を終らせ、ユニクロのヒートテックを買うために寄り道。去年はあまりの人気で定番ものを入手できなかった。でもその温かさは経験済みなので数枚をまとめ買いした。ついでにお気に入りの店員さんがいる店で、オススメされるがままにシャツ、カットソー、黒のデニムを購入。

最近は、買った服をiPhoneで撮っておいて、店員さんにそれを見せてコーディネイトをお任せするようにしている。他の店で買った物でも気にしない。もう恥じも外聞もない。さらにそのコーディネイトを撮っておけば、来年の今頃、自分は何を着るべきか判るしね。

ファッションには縁遠いタイプだけど、おしゃれと言われたいのが人情。

—–

地元に戻り、一人で晩酌しながら本を読み、涙してしまった。
“おしゃれと言われたい” の続きを読む

折れそうな心の鍛え方

折れそうな心の鍛え方

著者がウツ(自己診断)と向かい合い自己流で克服した方法。著者が嫌いでなくて(笑)、今ウツの真っ只中でない人には、読む価値がある。予防の為、再発した場合に軽く済ませる為、何より世間に流されてウツと思い込まない為に。ただ日垣氏はやはり強い人だと思う。

グーグル時代の情報整理術

グーグル時代の情報整理術

失読症でありながらグーグルCIOになった著者の整理術。基本は脳に過負荷を与えないこと。その為にデジタル(クラウド)とアナログツールを上手に使うこと。メンタルな部分にも触れる。GTDに通ずる部分もあり面白い。グーグルばかり取り上げないのも好感。

妄想した放浪「印度放浪」を読む

藤原新也「印度放浪」を再読。

先日の「日本を降りる若者たち」を読んで思い出した本。僕はいつも「今」から逃避することを妄想し、僕の(ほんの少しだけの)先達らが「自分探し」をする為にインドを選べた時代をうらやましく思っている。現実は随分と違うらしい。そのことは、ちょっと歳をとった分だけ判るようになった。

それでも。それでもだ。藤原新也が体験したことへの憧れは絶えないのである。灼熱の中で日陰から日陰を求めるだけに陥る単純な思考。何かを求めたはずの場所で全てを喪失した結果。死と生が密接な関係であると実として感じたこと。それら全てに。

ただの言いがかりか。嫉妬。これほど人の気持ちが伝わってくる本はめったにない。

エロス「金花黒薔薇艸紙」を読む

金子光晴「金花黒薔薇艸紙」を読む。

僕は詩人としての著者をよく知らないのだが、本書を読んで思った。敬愛すべきエロじじい。

幾度も結婚と離婚をくり返し、さらに多くの女と逢瀬を楽しんだという彼の物語。どこまでが実で、どこからが虚か判らない好色話が、話し口調そのままに書かれている。

老年においても性への関心が尽きない彼は、80歳にして、

性欲って何だろうーって、最近ぼくはまた改めて考え直したよ

とのたまう。素晴らしいね。人生はエロスだ。ちゃんと詩集も読んでみよう。

中島らもを惜しんで「ポケットが一杯だった頃」を読む

中島らも「ポケットが一杯だった頃」を読む。

中島らもファンのコレクターズアイテム的な寄せ集め本。いくらCDが付いてるからって2500円は高すぎやしませんか?とご本人が生きていたら言いそうだ。楽しく読む。

単行本などには未収録の作品、対談、エッセイが詰め込まれている。

しかもCDまで付録に付いてくる。本人がパーソナリティをつとめた深夜ラジオ、FM大阪「中島らもの月光通信」から、ラジオコントを本収録。これが、悲しいほど笑えてツボにはまる。

最近、中島らもの欠片集めをしている。本人が主役(著作や編集)の本だけでは満足いかず、単発で寄稿した文芸誌や、ちょっとした小冊子まで手をだして探している。実はこの1冊も今年の発売と同時に買って、やっと読んだ(聴いた)。

酔っ払って、階段ですべって死ぬのも良いけど、あと、もう少しだけ生きていて欲しかった人だ。やっと、ほんの少しだけ、彼の深さが判る歳になってきた。気がするのだ。

「異人伝―中島らものやり口」を読む

異人伝―中島らものやり口」を読む。

代表作である「今夜、すべてのバーで」や、すべて直木賞の候補とまりだった「人体模型の夜」「ガダラの豚」「永遠(とわ)も半ばを過ぎて」などの作品が生まれた経緯。もう時効でしょ、と言わんばかりにぶっちゃけた酒とドラッグの日々。ロックの魂。そして愛。内容はこれまでに何度も触れられたエッセイを再構築したものが多い。しかし、過去の作品と違って、本人の素の言葉(大阪弁)で語られている故か、中島らもをとても身近に感じた一冊。

3人の人間から35歳までに死ぬと宣告され、自身もそう信じていた男の自伝。2004年7月、その死の2ヶ月前に出版されたこの本は、どこか彼の遺言のようにも思える。これからも僕は彼の作品を何度も何度も読み直すだろう。

人が好き―私の履歴書

人が好き―私の履歴書」を読む。

病院での待ち時間、持っていた本に気乗りせず、書棚にあったのを斜め読み。瀬戸内寂聴の自伝。一番嫌いな質問は「なぜ出家したのですか?」なんだそうで、一言では返せないようなことを冷やかしで聞いてくれるなと。また家系に熱心なクリスチャンもいたそうで、仏もキリストも拝むもので大した違いはない、なんて言葉もあった。この放漫にも思える悟りと豊かな経験が、人を惹きつける理由なのかなと思った。